雨の日にはバイクに雨カバーつけたくなるもの。
しかし、風が強いとマジでバカにならない頻度で倒れます。
雨カバーが船の帆のように風を受けてバランスを崩してしまうためです。
雨の翌日、無惨に倒れた愛車の姿は何度見ても胸がグアァ…ってなります。
本記事では、そもそも雨カバーつけるべきかも含めて、根拠つき・実体験ベースで、雨風・転倒対策を紹介します。
試行錯誤した僕の魂がこもった方法です。おすすめです。
そもそも雨カバーってつけるべきか
結論から言うと、
- 転倒対策が最優先:つけないべき
- 転倒よりも雨対策が優先:つけてもいいかな
という感じです。
雨カバーの有無、それぞれのメリット・デメリット
カバーつける・つけないは、メリット・デメリットが「濡れないが転倒しやすい⇄濡れるが転倒しにくい」のトレードオフ関係にあります。
メリット | デメリット | |
カバーつける | 雨対策他に必要なし | 転倒対策がしっかり必要 |
カバーつけない | 転倒対策が緩めでOK | 雨対策が必要 |
繰り返しになりますが、しっかり転倒対策をせずにカバーをつけると、マジでバカにならない頻度で転倒します。
しかも、風による転倒は勢いよく無遠慮に倒れる分、立ちゴケよりもダメージがでかいです。風対策すれば倒れにくくなるとはいえ、初めからカバーをつけない選択肢もふつうにありです。
とはいえ、雨降ってるのにカバーつけずに野晒しは抵抗あるのも分かります。
カバーつけない方法は、転倒しにくくなるとはいえ、濡れることで錆びやすくなったり、水垢が残りやすくなってしまいます。また、必要アイテムが多いのも大変です。
なので、カバーつける編・つけない編どちらの方法も紹介するのでご安心を!
ちなみに、カバーをつけない雨対策は、カバーと同等以上の効果があるので、絶対に転倒させたくない方にはおすすめです。
レベル別転倒対策一覧
カバーつける編・つけない編の前に、どちらにも共通する転倒対策を先に紹介しておきます。
なぜなら、カバーつける・つけないに関わらず併用するべき超有効な対策だからです。
手間がかからない順に記載するので、できる範囲でやってみてください。全部実践するのはもちろん大変です。僕も一部しかやっていません(後半に僕の対策実例を紹介します!)。一部だけでも十分有効なのでご安心を!
★:手間レベル1(是非やりましょう)
- サイドスタンドを使う
- ギアを1速に入れる(マニュアル車なら)
サイドスタンドを使う
転倒しやすい方向へサイドスタンドを立てます。
地面が傾斜する方向・風が吹く方向に沿って立ててください。
サイドスタンドは、一方向への安定性では実はセンタースタンドより優れています。意外ですよね。しかし、実体験でもそう感じました。
我が家の駐車場は謎の防風地帯で、センタースタンドを使って転倒対策をしている間は5回くらい倒れました。
そこで、毎回同じだった転倒する方向へ向けてサイドスタンドを立てて駐車したところ、暴風雨の後も転倒しませんでした。この方法をとって以来、まだ一度も転倒していません。
ギアを1速にいれる(マニュアル車なら)
ニュートラルではタイヤが固定されないため、1速にいれることでタイヤを固定し、風でバイクが流されないようにします。
「風でバイクが流されるわけねえだろw」と思われるかもしれませんが、暴風雨にカバーつけるとマジふつうに流されます。
ちなみに、風対策だけでなく、傾斜地に駐める際も役立つ方法です。
★★:手間レベル2(ちょっとめんどい)
- 重心を下に
- 壁に寄せる(できる場所なら)
重心を下に
重心が高いと風で倒れやすいです。
バイクの上に面積や重量のあるパーツをつけている場合、外せるものは外しましょう。
特に、リアボックスをつけているなら絶対外した方がいいです。 転倒時の衝撃で、土台パーツが必ずズレて付け直しする羽目になります(どれだけ強く固定していても必ずです)。
可能なら、エンジンガード(車種専用がいいです)やスライダー(1,500円くらいの汎用品でOK)をつけると効果的です。バイク下部が重くなり重心が下に移るし、転倒した際のダメージを軽減するからです。
壁に寄せる(できる場所なら)
壁が風避けになり、効果抜群です。
転倒しやすい方向に壁をおけば、万一転倒した場合も壁に寄りかかることができ、地面直撃と比べれば遥かにダメージが少なく済みます。この場合、転倒が予想されるバイク側面にクッションなどをつけるとベターですね。
ベルト・ロープなどで壁の柱などと繋いで固定することもできます(これが最強の転倒対策です)。
★★★:手間レベル3(結構めんどくさい)
- ガソリンを満タンにしない
- フロントブレーキをロックする
- ジャッキなどで支える
- 重り固定
- アンカー固定(できる地面なら)
- ペグ固定(できる地面なら)
- ベルト・ロープ固定
ガソリンを満タンにしない
ガソリンタンクは比較的上部にあるため、ガソリン重量を減らし、上部の重心を軽くするためです。
万一転倒した場合、ガソリン漏れ被害を軽減することもできます。
フロントブレーキをロックする
商品イメージ画像
ギア1速に入れる理由と同じで、風でタイヤが流れなくするためです。
ゴムや紐でも全然いいんですが、600円くらいなのでブレーキロック買っちゃうと楽かもです。
ジャッキなどで支える
固定レベル:中
サイドスタンドの逆側のエンジンの下あたりにジャッキをかませます。
要するに、サイドスタンドと逆側につっかえ棒を設置するイメージです。
倒れても支えてくれるというよりは、左右バランスをよくして倒れることを予防する感じです。
ジャッキはちょっと高いので、レンガなどつっかえの役割を果たせるものなら全然OKです。
重り固定
固定レベル:中
サイドスタンドを立てない側2点を、ロープなどで重りと繋ぎます。
サイドスタンドなし側に向けて引っ張る力を加えることで、サイドスタンドあり側への転倒を防止します。
逆にあり側につけると、なし側への転倒防止となります。できるなら、あり側・なし側合わせて4点固定して良いのですが、大変ですよね。2点だけなら、なし側を優先した方がいいと思います(サイドスタンドへの負荷を軽減して両側のバランスが良くなるから)。
ペグ固定と効果が似ているので、やるならどちらか1つでOKです。
アンカー固定(できる地面なら)
固定レベル:強
地面に固定したアンカーにベルト・ロープ・チェーンなどを通してタイヤを固定する、いわゆる「地球ロック」です。柔らかい地面限定の方法です。
アンカーは転倒対策だけでなく、盗難対策としても非常に有効です。
ペグ固定(できる地面なら)
固定レベル:強
キャンプのテントを地面に固定する要領で、バイクの4点から伸ばしたロープをペグで固定します。柔らかい地面限定の方法です。
4点が面倒だったら、サイドスタンドを立てる側の2点だけでも有効です。立てる側2点を固定することで、立てない側への転倒防止効果があるからです。
ベルト・ロープ固定
固定レベル:強
壁の柱など建造物と、バイクのサイドスタンドを立てない側2点を、ベルトやロープ(数百円でOK)などで繋ぎ固定します。
しっかり固定すれば、スタンドなしでバイクから手を離しても空中に吊るすことができ、そもそも転倒しません。これが最も確実な最強転倒対策です。
雨カバーつける編
やり方
雨カバーをつけ、上記「レベル別転倒対策一覧」のうち、以下のいずれかを併用します。
- 「固定レベル:中1つ以上」+「固定レベル:強1つ以上」
- 「固定レベル:強2つ以上」
※「レベル別転倒対策一覧」の手間レベル1・2はできる限り実践する前提です。
※あくまで僕の主観なので、良い固定方法の組み合わせを思いつけば、必ずしもこの限りではありませんが。
僕の対策実例
「雨カバー」+「重り固定(固定レベル:中)」+「ベルト・ロープ固定(固定レベル:強)」
使ったもの
- 雨カバー(できれば前後にバックル付き、厚手がいいです。2,500円くらいが相場です)
- 重り(10kgくらいでOK)
- プラチェーン(当初バックルと併用しようと選びましたが、結果的に全部ロープでよかったです)
- 太すぎないロープ(太すぎるとぐるぐる巻きしずらい)
手順1:重り作り
1:プレート両サイドにロープでプラチェーンを固定(当初バックルを使うつもりでプラチェーンにしましたが、結果的に全部ロープでよかったです笑)
2:プラチェーンの先にロープを固定(バイク2点にぐるぐる巻きできる余裕ある長さ)
手順2:重りをつける
ロープを写真の2箇所にぐるぐる巻きする(何度も違う位置で結び、最後1度だけ緩めに固結びすればちゃんと解けません)
手順3:柱にロープを巻く
壁の柱2本にロープをぐるぐる巻きする。バイクと繋いだ状態で多少弛むくらい余裕ある長さにする。
手順4:柱とバイクをロープで繋ぐ
柱からのびたロープの先を写真2箇所に繋ぎ、完成!重りと合わせて最初の完成形の写真通りになります。
なお、雨カバーにロープを通す小さな穴を2つ開ける必要があります。
この通り、スタンドなしで手を離しても空中に吊るすことができます!
実際はスタンドがなくなることはないため、ここまでの負荷がかかることはありませんが、これに耐えられるなら安心ですよね!
なお、ベルトやバックルを使えば毎回の取り付けがロープで縛ることと比べて楽だと思いますが、耐久力はロープに劣ると実体験で感じました。
特にバックルは手を離すとギシギシと音をたて、「長時間傾いたバイクを支えることはできないだろうな」と思わされました(実験してて怖かったっす…)。
雨カバーつけない編
やり方
「下記の雨対策」+「上記「レベル別転倒対策一覧」のうち以下に示す通り」の併用
なお、なるべく早いうち(雨があがった翌日とか)に柔らかいタオルで拭いて、錆・水垢が残らないよう注意してください。
雨対策
- ガムテープで穴を塞ぐ(鍵穴・マフラー・給油口など)
- 剥き出し箇所をビニール袋で保護する(ハンドル周り・エンジンなど)
「レベル別転倒対策一覧」のうち以下のいずれか
- 手間レベル1・2できる限りすべて
- 固定レベル:中以上1つ以上
要するに、雨カバーつける場合と比べて、転倒対策は割と緩めでOKということ。
※あくまで僕の主観なので、良い固定方法の組み合わせを思いつけば、必ずしもこの限りではありませんが。
ガムテープで穴を塞ぐ(鍵穴・マフラー・給油口など)
穴に水が入ると内部まで錆びるので、見た目以上に劣化するためです。
大抵は鍵穴・マフラーくらいだと思いますが、適宜見つけたら塞いでください。
細かい話ですが、布ガムテープの方が比較的跡が残らずきれいに剥がせます。
剥き出しの箇所をビニール袋で保護する(ハンドル周り・エンジンなど)
カウルで覆われていない箇所は比較的錆びやすいためです。
ビニール袋なら何でもいいです。ゴミ袋みたいな大きいやつが使いやすいですね。傷など細かい箇所はコンビニ袋でよさそうです。
おわりに
いかがでしたか。
本サイトでは、バイクが好きな仲間のために、そしてふつうに自分のために、実体験や根拠に基づく有益な情報だけ厳選してまとめています。
縁あってご覧になった方の楽しいバイクライフの助けになればとても嬉しいです。
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ではまた〜。
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